第18回アルサーガLTイベント「Taste of Tech」レポート

2025年11月20日(木)、アルサーガパートナーズ(以下、アルサーガ)では社内向けライトニングトークイベント「Taste of Tech(通称TOT)」を開催しました。今回は、東京本社から4名のメンバーが登壇。プログラマー偉人のキャリア談、エンジニアのリアルな業務経験談、生成AIのユニークな活用、さらにはデータ基盤の最新トレンドまで、多岐にわたるテーマで登壇し、場を盛り上げました。
「Taste of Tech」とは
「Taste of Tech」(通称TOT)は、「ゆる〜くTechを楽しむこと」をコンセプトに、みんなの「知っている」「知りたい」を他のメンバーにお裾分けするための社内LT(ライトニングトーク)イベントです。
内容はTechに限らず、技術者やビジネスマンなど様々なバックグラウンドを持った人が登壇し、それぞれが培った知識や経験を共有する場となっています。
TOTの目的
- アウトプットの機会をつくりたい
- 社内にナレッジを貯められる場をつくりたい
- コミュニケーションの場をつくりたい
- メンバーの交流を深めて多様性をつくりたい
第18回TOTの様子
▼1人目:東京本社 システム開発3Div. 安藤さん
「まんが プログラマー偉人伝シリーズ マルクス・ペルソン」

安藤さんは「Minecraft」の開発者であるマルクス・ペルソン(通称「Notch:ノッチ」) の半生を題材に、創作とビジネスの間で揺れるクリエイターの葛藤を紹介しました。

Notchは子どもの頃からゲーム制作に熱中し、「量産して儲ける」ことより「良いもの、自分が心踊るものをつくる」ことを重視していました。その姿勢から生まれた「Minecraft」は、箱庭系ゲームの影響を受けた試作段階の作品でありながら、未完成の状態で公開されると世界中から注目を集め、結果的に大ヒット作となりました。
一方で安藤さんは、「好きなことから仕事や富を得た結果、別の苦しさが生まれた」という側面にも触れます。世界的ヒットによって社会的・金銭的責任が一気に増し、かつてのように“自分の好きなものを自由につくる”ことが難しくなっていったこと、そして最終的にMinecraftはMicrosoft社に売却され、Notch自身は開発の第一線から距離を置く決断をしたことを紹介しました。
このエピソードを通じて安藤さんは、創作から生まれた成功が、必ずしも創り手本人の自由や幸福と一致するとは限らないのではないかという問いを、参加者に投げかけました。世界的ヒット作を生み出し巨額の富を手に入れたNotchが、かえって強い孤独を感じていたと語っていた点も含め、参加者にとって「好きなことを仕事にするとはどういうことなのか」「自分たちはこの話をどう受け止めるのか」を考えさせられる内容でした。

ちなみに、登壇資料のイラストは全て安藤さん自身で描いたそうです!素敵^^
▼2人目:東京本社 システム開発SEDiv. 市田さん
「ハードな現場での経験とそこで得たこと」

市田さんは、自身が参画した案件での体験を通して得た、トラブル対応と現場運営に関する学びを紹介しました。
入社11ヶ月目の市田さんは、あるシステムのオンライン機能の性能試験に関する案件に参加しました。しかし現場に入ると、状況は事前の想定とは大きく異なり、問題がいくつも発覚することとなってしまいました。状況を改善するため、市田さんは主導的な立場に立って行動しました。
項目表の修正とタスク消化作業の分担、試験データ設計の実行など、様々な対策を行なった結果、性能試験は7月中に無事完了し、案件全体の遅延も最小限に抑えることができました。成果物が揃っているだけでは試験は進まないこと、作業の分担や体制の整備がいかに重要かが伝わる、現場での実践的な学びが印象的な内容でした。

▼3人目:東京本社 コンサルティング本部AI Div. 中山さん
「AIの可能性に全ベット!AI vs 人間 競艇で学ぶAIモデルの予測精度」

中山さんは、AIの最新動向を背景に、LLM(大規模言語モデル)を使った競艇の予測実験について発表しました。競艇とAIの両方に興味があり、「現状のLLMなら、出走表と直前情報の画像だけで一定精度で競艇予測ができるのではないか」とふと考えたことがきっかけだそうです。※競艇を勧めているわけではありません。
冒頭ではまず、競艇の基本ルールや勝敗の決め手を説明。6艇で行われ、第1マークでのターンやスタート位置が勝負を大きく左右すること、選手ランクやモーターの調子、スタート展示のタイミング、風や波、プロペラ角度などが予測のポイントになることを紹介しました。
中山さんは、出走表や直近の勝率、スタート直前の展示情報をLLMに入力し、「本命、大穴、抑えを3連単で予想してくれ」と指示。トーナメント形式で予測の精度を競い、LLMだけでなく中山さん自身や競艇場の予想屋も参戦しました。結果は以下の通りです。
- 1レース目:GPTが見事的中。Claudeからは一度予測を拒否されたとのこと(笑)
- 2レース目:Claudeの予想が高配当で的中。競艇場の特性に基づき冷静に分析していたとのこと
- 最終レース:最も儲けたClaudeの予想に従ったものの、結果は外れ

この登壇を通じて、LLMが感情に左右されずにルールやデータに基づいた判断を行える点がわかりました。競艇以外でも、人間の判断を補完するツールとしての可能性を感じられる興味深い内容でした。
▼4人目:東京本社 執行役員・コンサルティング本部Tech Div. 藤本さん
「データ基盤の進化の歴史・最新レイクハウスとは」

前回のTOTに引き続き藤本さんは、データ基盤の進化の歴史を振り返りつつ、最新トレンドであるデータレイクハウス(Data Lakehouse)アーキテクチャを紹介しました。
まず、前回の登壇内容を踏まえ、「データの量・性質・スピードを制する企業が勝負に強い」「日本にはデータを自在に扱える技術者が少ない」という現状を整理。そこから、データ基盤の進化を以下のフェーズで説明しました。
前回の登壇内容についてはこちら:
第17回アルサーガLTイベント「Taste of Tech」レポート
- 2010年頃:データマート/DMPが登場。Web解析用途に使われるが、データは閉じられたプラットフォームでサイロ化していた
- オンプレミスDWH時代:サーバー購入が必要でコストが高く、モノリシックな構造
- 2015年頃:クラウドDWH(SnowflakeやBigQuery)が普及。サーバー準備不要、コンピューティングとストレージ分離でコスト効率が大幅に改善。ただし、部門ごとにデータが乱立する課題が残る
- 2018年頃:ETL/ELTツール登場でデータ統合やガバナンスが容易になったが、非構造化データやAI活用には課題があった
順調に進化を遂げてきたが、依然としてオブジェクトストレージに格納したデータをDWHにコピーする必要がありました。また、それにより、二重管理でコストとガバナンスが複雑であり、さらにAI活用には別途データをコピーする手間が必要でした。
そんな中、2020年頃登場したのがデータレイクハウス。レイクハウスでは、オブジェクトストレージ上でSQL分析、機械学習、AI利用まで単一プラットフォームで可能。低速で安価なストレージを高速に活用できるため、大規模データ分析やLLM構築も現実的になります。

藤本さんは、未上場ながら企業価値15兆円に達するDatabricksを例に挙げ、レイクハウスの重要性と今後の可能性を強調しました。この発表から、データ基盤の変遷と技術の進化を押さえることで、最新のレイクハウスが企業のデータ活用やAI実装に、どれだけ強力な武器になるかを理解するきっかけになったのではないでしょうか。
関連記事:
【Databricks DATA+AI SUMMIT 2025 参加レポート!】イベント概要と現地で感じた熱気をお届け
【Databricks Data + AI Summit 2025 】マーケティングフォーラムレポート
ピザを囲む懇親会

登壇終了後、TOTでは恒例の「ピザを囲む懇親会」を行いました。
普段あまり関わる機会のないメンバー同士が、仕事の話や考え方をじっくり共有する時間となりました。お互いの取り組みや課題感を聞くことで、新しい視点や気づきが生まれたようです。また、登壇者の経験談や挑戦のストーリーに触れることで、「自分もこういうアプローチを試してみたい」と思える瞬間も多く、参加者それぞれの刺激になった様子でした。
こうした場を通じて、部署やプロジェクトを超えた横のつながりが広がることは、組織全体の連携にもつながります。運営としても、メンバー同士が自然に意見交換し合う姿を見るのは嬉しい光景でした。
最後に

アルサーガのTOTは「発表して終わり」ではなく、そこから新しい挑戦やつながりが生まれる場であり続けたいと思っています。知識の共有だけでなく、刺激し合い、巻き込み合い、そして仲間として成長していける文化。今回の時間が、その一歩になっていたら嬉しい限りです。
今後も、より多くのメンバーが気軽に参加でき、そして自然と会話や挑戦が広がっていくイベントにしていきます。
次回の開催もぜひ楽しみにしていてください。
(文=広報室 尹)
アルサーガに興味を持っていただける方を募集しています!
エントリーしたい方、話を聞きたい方、気軽にお問い合わせください!
ご意見・ご感想募集
この記事へのご意見、ご感想をお待ちしています。
「おもしろかったよ」「もっとこんなことが知りたい」など、どんなご意見でも構いません。あなたのご感想を、ぜひ、こちらのフィードバックフォームからお送りください。