熊本支社初のアルムナイ!エンジニアとして自己実現を追求し、再びアルサーガへ戻ってきた理由

アルサーガには、一度卒業しても再び戻ってくるアルムナイとして、復帰した社員がいます。「人をつくるアルサーガ。」連載第136回目の今回は、熊本支社で初めてのアルムナイ採用として復帰を果たした台湾出身エンジニアのソウさんに話を聞きました。
アルサーガ入社後、日本のエンジニアとして3つのキャリア(社内SE、受託開発、自社開発)すべてを経験したいという目標を持ち、約3年前にアルサーガを一度卒業したソウさん。福岡での2年間のブリッジエンジニア経験を経て、自身のタイプに最も適した受託開発のフィールドへと回帰しました。そんなソウさんに、アルサーガに戻ってきた後、どのような想いで働いているかを深掘りしました。
エンジニアとしての自己実現を求めて。キャリア探求と受託開発エンジニアへの回帰
――まず、これまでの経歴について教えてください。
来日する前は、台湾の大学で農学部を専攻し、ITとは全く関係のない分野を学んでいました。もともと日本の文化や暮らしに惹かれていたこともあり、「日本で生活してみたい」という想いが強くなり、留学を決意したんです。まずは神戸で1年間、日本語学校に通いました。
日本で就職することを考え始めた頃、農業系の仕事は就労ビザでの就職が難しいという現実に直面しました。それでも「日本で生活しながら働きたい」という想いを叶えるため、就労ビザで就職ができる、外国人に比較的友好的であるIT業界へ進むことを決意。基礎から学び直すため、日本のIT系大学院に進学し、約2年間専門的に学びました。勉強を進めるほど、技術で課題を解決できる面白さに惹かれ、「エンジニアとして働きたい」という思いが強くなっていきました。
また、台湾と比べて日本のIT業界にはより多くのチャンスがあると知ったのも、進路を決める大きな後押しになった一つです。
しかし、新卒の就職活動時はコロナ禍と重なり、求人数自体が少ない状況でした。結果的に希望していたIT企業ではなく、土木会社のIT部門に入社することに。担当した業務は社内システムの補修やプリンターの不具合対応が中心で、望んでいた開発の仕事にはほとんど携われなかったんです。
そのため、「もっと開発エンジニアとして仕事がしたい」という想いが強くなり、念願だった受託開発に挑戦するため、アルサーガへの入社を決めました。
――そこからなぜ、アルサーガを退職したのでしょうか?
当時から「エンジニアとして社内SE・受託開発・自社開発の3つすべてを経験したい」という目標があったからです。それを実現するため、今から約3年前に一度卒業を選びました。
その後は、福岡市内の優秀なIoT系ベンチャーに転職しました。そこでは2年間、中国と日本のクライアントをつなぐブリッジエンジニアとして経験を積みました。
複数の環境を経験してわかったのは、「自分には受託開発というスタイルが一番合っている」ということです。受託開発は案件ごとに必ずマイルストーンや成果が設定され、それに向かって突き進める点が、自分の働き方や価値観ととても相性が良いと感じました。
――アルサーガにアルムナイとして戻ってきた経緯についても教えてください。
受託開発エンジニアとして再びキャリアを歩みたいと考え始めた頃、日本に残ったまま転職活動をするよりも、一度台湾に戻って仕事を探そうと考えていました。台湾へ帰国前、その気持ちを固めつつあるタイミングで、それまで日本でお世話になった方々へ挨拶の連絡をすることにしたのです。
そのうちの一人が、退社後もやり取りをしていたDM(ディビジョンマネージャー)の月野さんです。現状を伝えると、とても親身になって気にかけてくださり、思いがけず温かい返信をいただきました。そのやり取りを通じて、アルサーガに戻る選択肢が自分の中で生まれ、最終的にアルムナイ社員として復帰することを決断しました。

――アルサーガに戻って半年以上が経過したと思いますが、環境や仕事で感じた変化について教えてください。
アルサーガに戻ってきてまず感じたのは、会社の規模感の変化です。自分が在籍していた3年前と比べるとメンバーが大幅に増え、少数精鋭の雰囲気が強かったベンチャー感から、「組織として大きくなったんだな」と実感しています。特に、明るくて活発な新人が増えた印象があります。
それに伴い、業務の進め方にも変化を感じています。以前は個々のスピード感が求められる環境でしたが、今はチームとしての連携がより一層必要になったと思います。とはいえ、アルサーガらしい自由な働き方が変わらずあることに、安心しました。
また、外国人として働くうえでの「壁」は変わらず感じていません。最近はインドの方など多国籍なメンバーも増え、文化や言語が違うことを前提としたコミュニケーションが自然に生まれていると感じています。特に、「個人の意見が反映されやすい」カルチャーのおかげで、日本で仕事をするうえでの不安がない点がとても魅力的だと思っています。
そして、今回戻ってきて大きく変わったのは、自分のモチベーションと志向です。3年前よりもフロントエンド領域に集中し、好きな技術に向き合える環境で働きたいという思いが強くなりました。そのような環境に再び戻れたことは、とても嬉しく感じていますし、以前よりも仕事が楽しいです。
外国人としての言語の壁とエンジニアとしての工夫
――仕事をするうえで、大変だったこととその乗り越え方について教えてください。
仕事をする上で難しいと感じるのは、外国人として会議中やメール、チャットでの日本語の細かなニュアンスを正確に理解し、認識を合わせることです。自分の理解と相手の意図が少しずれることで、伝えたいことが正確に伝わらない場面があり、苦労しました。

この課題に対しては、AIの翻訳や通訳ツールの精度が非常に高くなっているので、わからない表現はすぐに確認するようにしています。また、周りのメンバーがいつも親切にサポートしてくれるのでとても助けられています。私自身も日々の業務を通じて、日本語でのコミュニケーション能力を磨き続けています。
一方で、エンジニアとしての課題は、急速に進化するAI技術をキャッチアップすることです。AIが瞬時に大量のソースコードを作成できるようになり、その効率の良さに驚く一方で、自分の理解が追い付いていない感覚に陥ることもあります。
特に、AIが出してきたアウトプットに対して、それが「本当に正確な情報か」を確認するのに、以前の何倍も時間がかかることが大きな課題です。言うならば、AIが生み出す効率の裏側にある、新しい学習コストですね。
だからこそ、このAI時代にIT業界に飛び込んだメンバーと一緒に働く経験は非常に価値があると思っています。なぜなら、技術を学び始めた時期によって、エンジニアの基本的な考え方、AIとの向き合い方、問題解決の方法が全く違うと感じているからです。
AIによって生産力が上がった喜びと、自分の経験が奪われるかもしれない不安が入り混じります。その両方を感じながら常に新しいアイディアを吸収し、自分らしいAIとの向き合い方を模索しています。
――今後、エンジニアとして高めていきたい・成長していきたいことはありますか?
お客様の想いを汲み取ることをもっと追求していきたいと思っています。私はまだ直接お客様とやり取りをする機会がなく、PM(プロダクトマネージャー)やPL(プロジェクトリーダー)経由で要望を伺っています。そのため、お客様が抱える焦りや切迫感などの感情的な側面に共感しきれないときがあります。
たとえば、単なるバグ改修のタスクであっても、お客様がどれだけ焦っているのかが把握できず、対応の優先順位の判断がずれることもあります。特に、複数の要望がある場合、「技術的な優先順位」と「お客様の心理的な優先順位」、どちらが高いかはすぐに判断しきれません。
これに対し、PMやPLと連携し、お客様の気持ちや意図を深く理解した上で、全体の優先順位を整理することを心がけています。そして、ときにぶつかり合いながらも、納得するまでチームでの議論を重ねることを大切にしています。

――仕事での挑戦が増える中、普段はどのようにリフレッシュしていますか?また、どのように日本語を勉強しているかも教えてください。
旅行が好きで九州を中心にたくさん回ってきました。さらに、今年初めに運転免許を取得したことで、旅行の範囲がぐっと広がりました。最近は、アルサーガの元社員を含む友人たちと、神戸、淡路島、四国など九州以外にも足を運んで旅行しています。旅行先では温泉に行くことが多く、特に鹿児島はおすすめです。霧島温泉はもちろんのこと、市内や桜島にも行きました。地鶏料理がとても美味しかったです!
日本語の勉強については、台湾にいたころにアニメがきっかけで興味を持ちました。社会人になってからは、アニメよりもNetflixで日本のドラマを楽しみながら学習を続けています。特に好きなドラマは、『陸王』『地面師』『半沢直樹』『深夜食堂』です。
ちなみに私は、「ドラマで復習する」イメージで学習するんです。単語の意味は覚えていて理解していても、実際の会話や文脈で知識が定着していないことがあります。そんなときはドラマのセリフやシーンを見て確認することで、使い方の理解を深めています。
意見が通りやすい環境でスキルを磨きたい人に、アルサーガはぴったりだと伝えたい
――ソウさんが考えるアルサーガの魅力は何ですか?
私が魅力に感じるのは、やはり個人の意見が反映されやすい点と、多国籍なメンバーと壁なく働けるアットホームな環境である点です。
自分の意見にある程度自由度がないと、精神的に辛くなりやすいですし、それが仕事のミスにもつながると思います。アルサーガでは個人の声でも届きやすいため、安心して働けると思います。

また、日本では文化や言葉の違いによって人間関係やコミュニケーションにハードルを感じる会社はまだ多いと思います。それに対して、アルサーガはそういった壁がほとんどないので、不安を感じることなく働けるのもとてもありがたいことです。
――今後アルサーガで挑戦していきたいことを教えてください。
今後は、安定して自分の役割をこなし、チームへ確実に貢献していくことが目標です。AIによる革命的な変化の中で、エンジニアの役割も変わっていくと感じています。その変化を不安に感じる瞬間もありますが、一方で、AIとうまく向き合いながら自分の強みを活かしていくことが、これからの価値につながるとも思っています。
だからこそ、変化を恐れず、時代に合わせて自分らしい働き方を模索していきたいです。
――アルムナイ入社のソウさんだからお伝えできる、入社を検討されている方へのメッセージを最後にお願いします。
アルサーガは「自由に自分の意見・スキルを磨きながら仕事ができる」会社だと思います。自分の意見やスキルを向上させたい方、そして日本で働く上での不安が少なく、多様性を重視する環境で働きたい方に、ぜひ入社してほしいなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集・文=広報室 白石)
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